Watch オーバーホールの油さし 

ウォッチの油さしには独特のさし方があります。ウォッチとしたのは、クロックとウォッチでは油のさし方が大きく異なるからです。今回はそれをアップしました。

“インカブロック”テンプの耐震部品です。この部品がテンプの中央に立っている天真を支えています。金色の円形の物がテンプで、このテンプが左右に往復運動をします。その往復運動に等時性があることから、時計の調速装置として用いられました。その往復運動の支点となるのが天真で、その天真を守る部品です。

油なし
油あり

上記の写真は、注油前と注油後です。注油された物には赤いルビーの中に円状に筋が見えます。その注油をどの様に行っているか紹介です。

この画像は先ほどの部品をバラしたところです。左の赤い石を受け石。右の金属に囲まれた物を穴石と言います。

受け石を裏返し、その真ん中に油をチョンと置きます。ベターと油が流れてはだめなんです。ドーム状に盛り上がった形状に油を置きます。

その油をさした状態の受け石に、穴石を上から被せる事で注油が完了します。油の量が多すぎると、円の筋が出来ません。少ないと円の筋が小さくなります。油の量の調整は経験で分かってきます。

大きさの目安に何時ものシャーペンの芯です。

そして、ショックバネを外します。

穴石を入れて、バネを掛けて完了です。真ん中に見える白い点が天真です。この天真を守る装置で、インカブロックといいます。インカブロックは最も多く使用されている耐震装置で、ロレックス等の高級機はまた違う耐震装置が採用されています。基本的に理屈は同じです。

これは、アンクルと言われる部品です。歯車はゼンマイが解ける力で回りますので、一定方向にしか回りません。ですが、先ほどテンプは左右の往復運動と言いました。そうなんですこのアンクルと、ガンギ車という装置で一定方向にしか回ってない力を左右運動に変換する装置です。

アンクルの注油も独特で、アンクルの出爪と言われる端面に先程と同じく油をチョンと置くようにさすのですが、これは時計に組み込んだ状態で行います。

この状態で、端面に油をチョンと置き画像で見られるガンギ車の歯に均等にいきわたる様に行います。大体4分割で行いますので、一回チョンと油をさし歯を4,5枚送ります、それを4回行うと完了です。上記は画像は的確に注油が出来ています。綺麗に注油ができるとアンクルの端面に一本筋が入ります。えっ!!筋が見えない!!それは、申し訳ありません(;^_^A